優勝作品の解説 第9回コミュニティ チャレンジ「Sketchfab in Motion(Sketchfab を使いこなそう)」

最新の Twinmotion コミュニティチャレンジの優勝者が Sketchfab の 3D モデルを使って素晴らしいアニメーションを作り上げた方法をご覧ください。

最近開催された 第9回 Twinmotion コミュニティチャレンジの課題は、Sketchfab の 3D モデルをもとにショートフィルムを制作することでした。その結果は見事期待を裏切らないものでした!
Twinmotion の初期の頃からのパワーユーザーであり、過去のチャレンジで2回トップ10に入っている Jesus Carbajal Paxi 氏が、ブレークダンスをする衝突試験用ダミーの見事なアニメーションで優勝を果たしました。
Jesus 氏は、1つのオブジェクトやキャラクターに焦点を当てたアニメーションのリールを見ていたときに、古いオルゴールのダンサーが命を吹き込まれ動き出すビデオを思い出したことがきっかで今回の着想を得ました。静止した人形に命を吹き込み、楽しく自然な動きをさせたいと考えたJesus 氏は、Twinmotion が持つ Mixamo や3ds Max など他のツールとの相互運用性を最大限に活用し、アニメーションの制作に取りかかりました。

「Twinmotionには現在、様々なツールやライブラリがあり、毎月拡充しているので、建築、インテリア、プロダクトデザインなど、様々な分野のビジュアライゼーションやアニメーションに活用できる能力を大いに秘めています」と、Jesus氏は述べています。

ワークフローの全容:
  1. キャラクター選定

選択肢を増やし、シーンの流れを良くするために Jesus 氏はポリゴン数が少なくFBXフォーマットを使用している対称的なキャラクターを選択しました。。彼が選んだモデルは、Sketchfab で提供されている robomax 氏の Crash Dummy です。
  1. カスタム アニメーション

Jesus 氏は、この一連の計画的なアニメーションに Mixamo を使用しました。ループのような、小さいながらも繰り返しのあるアニメーションであること、また、Adobe のアプリケーションの推奨事項にも従う必要がありました。選択したアニメーションは以下の通りです。
 
  1. ジャンプ
  1. ブレークダンスのアニメーション
  1. ヘッドスピン
  1. ウォーキング
  1. 編集

FBX形式でアニメーションをダウンロードした後、Jesus 氏はそれを 3ds Max にインポートしました。アニメートされたオブジェクトをインポートするには、各フレームに異なるオブジェクトを配置する必要があり、それらを結合するとアニメーションが作成されます。例えば、最初のシーン、マネキンがジャンプするシーンは30フレームあります。
ワークフローを効率化するために、Jesus 氏は無料の 3ds Max スクリプト mass_exporter_v1_6 を使用しました。これにより、独立した各フレームをワンクリックでエクスポートできるようになりました。
最初のシーンでは、30 個のオブジェクトがエクスポートされました。 シーンごとに同じ処理が行われました。
 
  1. Twinmotion での準備

 アニメートされたオブジェクト:
 
構図が決まると、Jesus 氏はすべてのオブジェクトを最初のオブジェクトのマテリアルを保持した状態で Twinmotion に取り込み、さらに椅子やテーブル、植物など、補完的な要素も加えていきました。
マネキンがジャンプする30フレームを含む最初のシーンでは、最初のオブジェクトだけをオンにし、残りの29はオフにしました。2コマ目は、2つ目のオブジェクトをオンにして、他のオブジェクトをオフにしました。1秒のアニメーションを制作するのにこのプロセスをカメラが30個 になるまで繰り返しました。これは、Twinmotion が1秒間に30コマのアニメーションを出力するためです。
Frame 01
Frame 08
Frame 23
このアニメーションを完成させるために、Jesus 氏は他のシーンでも同じ作業を行い、合計で300以上のカメラを追加しました。 
レンダリング
レンダリング時間が長くなる室内シーンに3Dモデルを使用する代わりに、Jesus 氏は室内 HDRI を選択しました。これにより、シーン全体をすべての側面からから照らすことができ、レンダリング時間が大幅に短縮されました。この方法は、完璧にモデリングされた環境を見せるのではなく、マネキンが独自の動きをするのを見せるという彼の意図に沿ったものでした。
今回の課題では、64のサンプルと4回のバウンスを使用し、レンダリング時間は約75分でした。 彼は、3D モデルの環境を使用するとカメラの使い方の自由度が高まる一方で、HDR は定義された尺度を使用するため、カメラの使用を制限して、背景が歪んだりずれたりすることを防ぐことができます。

この Jesus 氏のワークフローは、クリエイターが Twinmotion のリアルタイム技術を使ってアイデアを実現するための典型的な例と言えるでしょう。Twinmotion の長年のユーザーである Jesus 氏は、このツールを最初から簡単に習得することができました。彼は次のように述べています。「学習にかかかった時間は本当に短いものでした。インターフェイスを学び、Twinmotion の機能を理解するのに2週間ほどしかかかりませんでした」

「Twinmotion の最大の機能は、私のお気に入りでもあるパストレーサーレンダリング機能です。画像や映像の品質を大幅に向上させ、処理時間を大幅に短縮することができます。また、Quixel や Sketchfab との相互運用性により、ライブラリやサーフェス、その他のシーン構成要素を検索するのが簡単になり、時間を短縮できることも気に入っています」

トップ10 に入賞したファイナリストたちの作品も以下からご覧ください。
次回のチャレンジもお楽しみに!まだ Twinmotion をお持ちでない場合は こちらからダウンロードしてください。