Twinmotion 2025.1 の新機能
簡単にリアルな屋外環境を実現
自分のシーンに屋外設定の要素が含まれているストーリーテラーの方 (どの分野のストーリーテラーの方でも) が待ち望んでいた多くの追加機能が Twinmotion の環境機能に搭載されました。
まず、シーンでリアルなボリュメトリック クラウドを使用するオプションを追加しました。雲の高度、範囲、分布を調整したり、密度、色、ふくらみなどの設定を細かく調整したりすることで、雲の外観を作成できます。ボリュメトリック クラウドは風の影響を受けて動いたり、影を投影したりします。複数のプリセットを使用することで、開始点としてさまざまな雲の形を選択できます。また、独自のプリセットを保存して再利用できるようにすることもできます。
異世界の設定をシミュレートしたい場合、または単にシーンの雰囲気をよりクリエイティブにコントロールしたい場合は、汚濁性と大気密度の新しい設定を使用して、動的な空の透明度と色をコントロールできるようになりました。さらに、太陽の [Color (色)] や [Temperature (温度)] (または HDRI スカイの場合はディレクショナル ライト) を変更できるようになりました。最後に、指数関数的高さフォグの色と高さ、および濃度も設定できるようになりました。
これらすべての設定を簡単に利用できるので、何度も使用したい雰囲気のある処理を確実に作成し始めることができます。そのため、環境設定をプリセットとして保存して再利用できるようにし、[Environment (環境)] パネルのすべての設定を 1 クリックで適用できるようにしました。「Golden hour (ゴールデン アワー)」、「Sunrise glow (日の出の光)」、「Rainy day (雨の日)」、「Mars horizon (火星の地平線)」など、複数のデフォルトのプリセットをご利用いただけます。
これらのプリセットの導入に合わせて、[Environment] パネルが再設計され、動的な空と HDRI 設定の区別をより明確にするなど、さらに論理的な設定をグループ化できるようになりました。また、季節、降水量、葉の落ち方/紅葉を個別に調整できるようになり、雪が降り積もるなかでの紅葉も表現できるようになりました。
構成
バーチャル スタジオ、デザイン レビュー、モデル ハウスの詳細に興味がありますか?まったく新しい構成機能を使用すると、インタラクティブなリアルタイム 3D プレゼンテーションを作成し、クライアントやステークホルダーにプロジェクトのさまざまなバリエーションを紹介することができます。これは、新築物件の不動産販売チーム、プロダクト デザイナー、自動車メーカーなど多くの用途でご活用いただけます。
トリガー アイコンをクリックするだけで、Twinmotion を全画面表示モードで使用しているときや、ローカル プレゼンテーションで静止画、パノラマ、動画、シーケンスを表示しているときに、バリエーションを瞬時に切り替えることができます。
ライティングとレンダリングの追加機能
さまざまな業界での応用が可能なこのリリースでは、Twinmotion の機能を拡張し、リアルタイム レンダリングの品質を向上させるための数多くのライティングとレンダリングの追加機能が導入されています。
たとえば、新しい投影ライトを使用して、任意の静止画や動画テクスチャをサーフェスに投影できるようになりました。投影ライトは、ライブ イベントやインスタレーションを視覚化したり、船体への腐食反射などの効果をシミュレートしたりするのに最適です。
建築家の方には喜んでいただけると思いますが、標準および Lumen ライティング モードでの正投影ビューのリアルタイム レンダリングの機能が大幅に強化されました。このリリースでは、シャドウがサポートされ、オブジェクトの周りの黒いアウトラインが取り除かれました。これにより、パス トレーサーを使用することなく、高品質な平面図や立面図をすばやく作成できるようになり、インタラクティブなオブジェクトの配置もより正確に行えるようになりました。
リアルタイム レンダリングの品質をさらに向上させるため、仮想シャドウ マップ (VSM) テクノロジーに基づくリアルタイム レンダリング モードでシャドウをレンダリングするオプションの新しい方法を実装しました。この方法では、標準のシャドウよりも正確で、パス トレーシングされたシャドウとの整合性が高いシャドウが生成されます。また、ほとんどの場合において、迅速に処理が行われます。ただし、降水を使用する場合は、現在のところ、処理速度が低下します。このオプションは、現在、Windows でのみ使用できます。
カメラ アニメーションの追加機能
映画撮影のプリビジュアライゼーションを行う場合でも、建築、自動車、消費者向け製品のプロジェクトを最大限にアピールする場合でも、カメラ アニメーションに対する追加のコントロールは常に役立ちます。このリリースでは複数のコントロール機能が追加されています。
新しい軌道カメラ リグが追加されました。このリグを使用すると、シーン内で指定された中央ピボットを中心にカメラを回転させることができ、オブジェクトまたは焦点の 360 度ビューを簡単に表示できます。開始点と終了点、高さのオフセットを設定できます。
また、速度調整と空間操作のコントロールを直感的かつ簡単に行えるようになりました。カメラ パス上のポイントを選択し、その接線を調整することで、カメラの動きがよりスムーズになり、より細かく制御できます。
また、アクション カメラの注視コンストレイントを有効にする新しい機能により、特定の移動するターゲットを正確にフレーミングして撮影することができます。
自動車および輸送機器の設計のための機能
このリリースでは、自動車および輸送機器の設計者が特に適用できる機能が多数搭載されます。
たとえば、業界で広く使用されている Alias Wire ファイル形式でのサーフェスのインポートが新たにサポートされました。[Import (インポート)] ダイアログ ボックスでは、テッセレーション パラメータを設定して精度を高めることができます。[Coarse (荒い)]、[Low (低)]、[Medium (中)]、[High (高)] のプリセットが用意されています。この機能を有効にするには、Autodesk Alias をインストールする必要があります。
また、タイヤなどの平らな円筒形のオブジェクトにテクスチャを適用し、UV を自動的に作成できる新しいタイヤの基本マテリアルが追加されました。また、[Materials (マテリアル)] カテゴリのライブラリに 4 つのタイヤ マテリアルも追加されています。
さらに、真珠光沢スケール、クリア コート ラフネス、そして車用塗料マテリアルの欠陥 (ほこり、指紋、傷) に対する新しいコントロールが追加され、金属カテゴリには新しいコーティングされたカーボン ファイバー マテリアルが追加されました。これらすべてが車両のビジュアライゼーションのリアリティを高め、他のユースケースにも応用できる可能性があります。
その他多くの追加機能を搭載!
これらのカテゴリに加えて、Twinmotion 2025.1 には、生産性を向上し、作業をより楽しくするためのさまざまな機能がまだたくさんあります。新しいメジャー ツールは、任意の 2 点間の距離を正確に測定できます。平面上でオブジェクトをミラーリングしたり、面の法線を反転させたり、面を選択および削除したりするためのツールもあります。また、複雑なインポート メッシュを処理する際に、リアルタイムのパフォーマンスを維持できる詳細度 (LOD) の自動生成機能もあります。
これだけではありません。メディアを複数選択し、他の設定は異なるままで、メディアの [Ambience (アンビエンス)] 設定を同時に調整できるようになりました。たとえば、時間帯や天候の調整、Lumen のオン/オフ、カラー グレーディング エフェクトの適用などを、さまざまなメディアに対して一括で実行できます。[Import (インポート)] ドック内の項目を複数選択して削除することもできます。
最後に、リリースにはお祝いが欠かせませんね。新しい紙吹雪パーティクルを追加しました!Twinmotion ライブラリに用意された幅広いプリセットだけでなく、独自のプリセットを保存して再利用することもできます。以上、追加機能の一部をご紹介しました。
気付いていなかった方のために...
前回のメジャー リリース以降、マイナー リリースでも、ひっそりと複数の追加機能が追加されています。気付いていなかった方は、Twinmotion 2024.1.1 で追加されたテクスチャ タイリングの繰り返しを避ける UV ランダマイザー、植栽のよりリアルな風のアニメーション、カーテンなどのドレープのある布地にあたる風をシミュレートする機能をぜひご確認ください。
また、北米、日本、オセアニア、熱帯地域、ヨーロッパなど、世界各地の 62 種類のフォトリアリルで成長可能な樹木の新しいコレクションを、Twinmotion ライブラリに追加しました。それぞれの樹木に 3 つの成長段階があるため、合計 186 種類の新しい樹木をご利用いただけます。
さらに、Twinmotion 2024.2 では、UV の乱れや欠落を修正するうえで役立つ 3 面マッピング、標準の基本マテリアルの新しいクリア コート効果、[Statistics (統計)] パネルにテクスチャ管理とメッシュ管理のセクションが追加されました。これらのセクションでは、サイズ、解像度、三角ポリゴン数に関する情報を検索してフィルターし、リソースを大量に消費する要素を特定して、シーンのパフォーマンスを最適化することができます。
以上が、Twinmotion 2024.1 以降に追加された新機能のまとめです。Twinmotion 2025.1 のすべての更新と追加機能の詳細については、リリース ノートをご覧ください。